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最高裁判所第三小法廷 昭和39年(あ)200号 決定 1965年4月16日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人金子作造の上告趣意第一点は、違憲をいうが、実質は単なる法令違反の主張であり、その余の論旨は、単なる法令違反、量刑不当の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由に当らない。(原審の認定した事実関係の下において、被告人らのなした中華民国国章の遮蔽の方法は、右国章の効用を滅却させるものであり、刑法九二条にいう除去に当るとした原判示は正当である。)また記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 石坂修一 裁判官 五鬼上堅磐 裁判官 横田正俊 裁判官 柏原語六 裁判官 田中二郎)

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